cotan booksのブログ

「インターネットとうまくつきあう」をコンセプトにした本屋のブログです

人との接触を減らしながら店舗を開業させるには...

接触8割減。

わたしの今の生活だけで見れば、ここ数週間はなんとか達成できている。

そもそも1年近くリモートワークしている身なので負担は大きくないはずだが、でもやはり気が向いたときに買い物に行けない、知り合った人のお店に行けない、友人と一緒にご飯が食べられない、などはそれなりにストレスが溜まる。

様々なニュースを目にしている限りでは、この生活はもしかしたら何年も続く可能性があるらしいので、うまく付き合っていかなければならないもの、と思って日々を凌ぐばかりだ。

 

この未曾有の事態では、企業や個人店の多くは既に苦境に立たされており、今後一寸先すらどうなっていくかが読めない状況が続く。さらに長期・短期での変化に柔軟でいなくては生き残ることすら難しいかもしれない。

ウイルスによって人の考え方、生活の仕方が大きく変わっていく以上、アフターコロナという状況は、これから開業を目指す人々にとっても、特に物理店舗を持って商品やサービスを提供しようとする人々には大きな試練になる。私がまさにその一人になるわけだが、ずっと前から予見できたはずなのに、ここ数週間かかってようやく疑心暗鬼から確信に変わってきた。

やろうとしていたことは、しばらくはできない見込みが高い。なので変えなくてはならない。

 

開業準備は不要不急だろうか。

生活がかかってくるのもあり「人との接触を8割減」というルールを抑えてなら、致し方ないと思うようにはしている。前置きが長くなったけど、ここからはどうやって人との接触回数を抑えてお店を開き、続けていくかを考えていく。もう眠い。

私の場合、店舗開店までの残りの準備は物件の賃貸契約、什器の購入、仕入れ、内装(工事はだいたい終わったので、什器の搬入など)、がある。

契約書の締結は郵送で済む。気になる点はメールや電話、ビデオ会議で十分補足できる。

什器の購入は若干やっかいだ。いろんなお店に行って、自分のイメージに合う棚、平台、雑貨など探すつもりだったが、もうネットに頼らざるを得なさそうだ。本棚はDIYのつもりだが、それ以外も...となるとさすがにしんどそうだ。費用を抑えるためにはジモティーやメルカリでつぶさに探さざるを得ないのか...うーん...;;

仕入れも同様で、いろんなお店・人からゆっくり集めていくことはできないので、ひたすらネットで探していく作業が必要になる。日本の古本屋さんにはとてつもなくお世話になるだろうが、やはり本をパラパラと手に取れないのは辛い。

(脱線するが、今「本の音」を使った音楽を作ろうとしており、家にある本を録音していたら、使われる紙の種類、装丁、サイズなどによってページをめくる音、紙の擦れる音、叩きつけた音が全く違ったので感動した。当たり前の話ではあるが。)

内装準備はどうしようもない。マスク、手袋、アルコール消毒剤、換気、ソーシャル・フィジカルディスタンスといった感染対策をしながら作業していくことになる。本当は何人かにお手伝いをお願いしようと思っていたけど、他人をあえて危険にさらす勇気はないのでこの案は却下だ。地道に妻の協力も得ながらやっていくしかない。

ざっと書いてみると、案外なんとかなりそう...? 悲しいかな、自分の目や耳や手、身体を使って、人と関わり合いながら準備していくぞという当初の意気込みは見事に打ち砕かれ、全く逆の展開になりそうだ。

 

しかし、店は開いて終わりではないので、継続させてなんぼ、先を考えなくてはならない。「本屋で人を呼ばずにお店を続けていく...結局ネット販売だけなの?」という疑問が浮かぶが、そこはめげずにいくつもの案を持って立ち向かいたい。本屋と一口にいっても、いろんな形があるはずだ。