cotan booksのブログ

「インターネットとうまくつきあう」をコンセプトにした本屋のブログです

店舗の掃除を始めました

 日々悪化していくコロナ関連ニュースの中毒性が、着実に私のメンタルを蝕んでいくことに気付いてから、テレビやSNSは見ない、ネットニュースはRSSリーダーを1巡/日のみ、というルールを自らに課し、そこから生まれた余剰を「ふしぎの海のナディア」全39話に13時間費やしていた。(1話約20分×39話=780分=13時間。OP・EDを除いて1話約20分としたが、たまにOPも見逃せない回があった。EDもそうだったのだろうか)

 

 月13時間もあれば、「もっとお店のECサイトSNSをがんばれよ」とはもちろん自責するものの、その分お金に換算できない心の安寧が得られたので個人的には万々歳。要はこれがデジタルウェルビーイングなのです。
ナディアをきっかけに、既にいくつか仕入れていたヴェルヌの作品は増えていく予定。
 
 さて、久しぶりの開店準備日記。
ここまで記録がおろそかになっていた、4−5月でやっていた開店準備のいくつかを綴っていく。ずるずると書き散らかしてしまったので、戯言が多分に含まれているのはご容赦いただきたい。
 

最近の事務作業

店舗物件の契約が無事完了
 ようやく店舗物件の書面による契約が締結。場所は開智小学校と松本城の間にある民家。物件の前にある、オレンジの旧式ポストが目印。

Cotan books予定地

Cotan Booksができるポイント
 オーナーさんがとても親切な方で、コロナ影響で工事が遅れたり、(直接会えないこともあり)やりとりが思うようにいかなかったりなどあったが、影響はなんとか最小限に抑えられて、コロナでもかなり迅速&丁寧に対応してもらえた。
 
 物件の鍵を受け取り、やっとお店に入れることになって、ああ、本当にお店が始まるのだなー、とじんわりと、しかし未だ曖昧な部分を残しつつ開業の実感に浸り、パタパタとタスクを洗い出しては、ひたすら消化していくモードに切り替わっている。例えば掃除をしたり、あらためてお店のレイアウトを考えたり、備品を揃えたりしている。細かな決済が多く、ことあるごとに「金額は問題ないが決済というプロセスが非常に億劫」に感じる決済疲労を起こしている。掃除のしんどさは後に書く。
 
 作業的であり続けるのは徐々に疲弊していくので、ここ最近はできるかぎり毎日お店に行っては、道ゆく人の話し声や車の音、入口から吹いてくる風を浴びながら、店にいることの雰囲気に慣れるようにしている。
 
古物商の登録住所変更
 地味に大事なのが古物商の住所変更。新しい店舗で営業を始めるのであれば、古物商許可証を申請した当時の住所から、新店舗の住所に変える必要がある。
 
 住所変更には①新事業所の追加と②旧事業所から新事業所への切替の2種類があるのだが、古物商の管轄である警察署に電話したところ、「新事業所の追加の場合、そもそも、旧事業所の代表ではない人間に代表登録してもらう必要がある。
 
 代表者を同一とするならば、旧事業所と新事業所のの営業時間帯はかぶらないようにする必要もある。」と言われ、何とも面倒くさそうな雰囲気を感じ取ったので、(担当者曰く)追加よりシンプルな切替とすることにした。さようなら旧住所。
 
変更には賃貸契約書とはんこがあれば良く、窓口で変更手続きを行えるそうだ。
 
家賃補助金
 様々な人から「利用すべし」と勧められた松本市補助金だが、残念ながら私のケースでは使えないらしい。役所の方曰く、補助金を申請する際に「申請の対象となる事業を単一で行う」ことが明言されている必要があるらしい。
 
 私の場合、現状フリーランス+αの仕事という状態では複数事業扱いになり対象外だそうだ。「これから一本化していく」というのも駄目らしい。
 
 いわゆるパラレルキャリア()には利用できないのはちょっとした注意点だ。それでも担当の方が色んな方に掛け合ってくれたり、別の補助金がないか探してくれたのは嬉しかった。大感謝。
 

物件の掃除を始める

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 想定外だったのは掃除だ。古い家のせいか、日頃遭遇しない汚れがあったのだ。
掃除のために雑巾、軍手、はたき、ほうき、デッキブラシ、ちりとり、はしご、バケツ、アルコール消毒液&ウェットティッシュ、つなぎ、靴、埃除けのメガネなどを、綿半・ケイヨーデーツーやワークマンで揃えた。掃除するたびに新たな掃除用具が必要になっていく。決済疲労の原因の一つだ。
 
天井はたき

よく見ると長年の汚れがうかがえる天井は、専用のほうきを使って掃除した。

    • 3mも伸びる優れもの。クモの巣を払うのに効果的。
    • たびたび天井にはクモの巣?ほこりの塊?らしきやわらかい黒いものが付着していることがあり、これを使って排除している。
 
床掃除

もっとも苦労したのが床掃除。写真ではわかりにくい、石床の上には砂なのか、埃なのか、細かな粒子が積もっている。

f:id:cotanbooks:20200608143337j:image 最初はほうき&ちりとりの掃き掃除で頑張っていたが、履けば履くほど霧のように部屋内にモヤが立ち込めていった。マスクと防塵ゴーグルを装備していたものの、充満する埃のせいで眼前にホワイトアウトといわんばかりの景色が広がり、一生懸命腕を動かしていたのでマスク内の呼吸が徐々に激しくなっていく。ブレアウィッチプロジェクトばりの命の危機を感じた、といえば伝わるだろうか。
最終的に小鼻が黒くなった。小鼻の黒ずみを引き換えに得た成果としては、ビニール袋いっぱいに砂が貯まった。甲子園の土を持ち帰ることについて考えさせられる。
 
 ちなみに猫らしき動物の足跡があった。お店で見つけたラッキーな方には、駄菓子をおひとつ差し上げます。f:id:cotanbooks:20200608143410j:image
 

 とはいえ砂埃を払っただけでは掃除した感じがしなかったので、床にお水を撒いてデッキブラシでガシガシ掃除をした。吸水に使った雑巾を絞るとバケツが黒い液体でいっぱいになった。ただ、この方法でかなりの汚れが取れた。 

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什器の準備 f:id:cotanbooks:20200608143428j:image

 掃除もしながら、什器の準備も進める。cotan booksでは、本棚+平台少々、妻のドライフラワーコーナー用の棚少々というラインナップなので、揃える什器の数自体は少なく済む。
まずは古道具屋を取り扱うお店をいくつか巡った。最近の数少ない外出イベントの一つだった。小さな椅子、レジ台、アルコール消毒台、ディスプレイ用に小さな机などを購入した。
また、親切な方々からのご厚意で、いくつかを譲り受けることになった。我が家は軽自動車しかないので、レンタカーを借りて後日受け取りにうかがう予定だ。
 
 譲り受けるもの以外に、自作本棚もちゃんとある。先日無事1つ完成した。設計 → 見積もり → 買い出し までは難はなかったが、ホームセンターで木を切り出すのをお願いしたらそれを車まで運ぶのが面倒だった。くらいだろうか。材料さえ揃えば後は組み立て作業なので、心的負担は少ない。木を切り出すカット依頼が1番億劫だった。(手順はまた別稿に記そう)
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 そして、什器というより備品カテゴリだが、照明周りも悩ましい。照明といっても、部品はソケットとケーブルと電球の3つに分かれる。意外と一気に揃えるのが面倒で、ホームセンターでも全ては揃わなかった。LEDにするか、光の色はどうするか、電球はクリア/ホワイトどうするか、シェードはつけるか、ソケットと電球の型は合ってるか、など細かい点で調べる/決めることが多い。ネットで買えるものからあらかじめ決めておくのも良いが、色んなお店を見たりしてイメージを固めてからメーカーレベルで決めておいた方が楽だったろうなあ、とも思う。

cotan books の初期内装イメージ

cotan books の初期内装イメージ ※あくまでイメージでした
 
内装を進めていくうちに、後から「壁を塗り直したい」「空いている穴を直したい」など色々出てきていて、どこからどこまで手掛けるかを絞っていかないと溢れるのは注意されたし。
 

仕入れに難儀 

 ぼちぼち集めている本の仕入れも、苦戦中だ。なにせコロナの緊張感がある中でほいほいと各地のお店に押し入るわけにもいかない。
少なめに揃えて様子を見ながら増やしていこう、と考えているが、お店の中があまりスカスカなのもよろしくない。ある程度の量は必要だ。ただ、せっかく豊富な数を取り揃えることができても予算を超えてはいけない。買い集めた手持の本を実際に本棚に並べてみて、何が足りてる/足りないかを感覚と突き合わせてあらためて確認したい。
 友人のアドバイスを受け、新刊を取り扱う小取次「子どもの文化普及協会」に申し込んでみたら、あっさり取引できるようになったので、多少は新刊を入れていくかもしれない。古本でやっていくと考えていた最中、新刊を入れることには少し思うところがあるので、これもまた別に書きたい。
 

開店は今夏予定

想定よりも掃除に時間がかかってしまったが、着々と準備は進んでいる。

オープンは7月半ばごろを目指しているけれど、状況が見えてきたらあらためて告知したい。

ちなみに、火・木を除き、たまに店主はお店にいると思うので見かけたら声かけてみてください。

余談:オーツがスーパーでみつからない

今年のお正月からグルテンフリーを始めて、朝食は決まってオートミールだった。bowl with spoon
今一番の課題が、西友、イオン、TSURUYA、デリシアなど主要スーパーでオーツの品切れ状態が続いている(気がする)ことだ。悪くはないのだが、朝食が納豆ご飯になってしまった。
 6/10以降、徐々にお店で見かけることが増えてきた。とてもうれしい。